FAQよくあるご質問

特許

更新日:2026.10.04

作成日:2026.10.04

Q

シードステージで何件、特許出願するとよいですか?

A

特許出願の価値は「何件か」という件数よりも「いつ・どのような広さで出すか」という時期・範囲で決まります。

バイオ・創薬

バイオ・創薬の分野では、最重要の基本特許はアカデミア〜シード段階で生まれるため、ここでの一手の質が後の事業価値をほぼ決めます。狙うべきは、論文公開の前に、発明としての効果が低くても広い要素技術を確実に1件押さえること。本命の物質特許に関する特許出願を「とにかく早く」出すのはしばしば逆効果で、上市の頃には存続期間が尽きて導出が困難になります。

つまり件数を増やすより、早く出す、広い範囲をカバーする特許出願と、敢えて遅らせる物質特許等に関する特許出願を設計し分けるのが限られた資金での最適解です。

時期・範囲の最適点は、低分子か抗体か細胞医薬かというモダリティ、論文・学会発表の予定と時期、想定する導出先が求めるであろう権利範囲、共同研究先との権利関係によって動きます。同じシード期でも、これらの組み合わせ次第で「先に出す1件」の形は変わります。

ソフトウェア

IT・TELECOMなどのソフトウェアの分野では、製品のローンチ前の時期とローンチ後の顧客からのフィードバックが返ってくる時期の双方で重要な発明が生まれます。ローンチ後は新規性喪失の問題が生じるため、ローンチ前にNDAの下でβ版を提供して顧客からのフィードバックを得ることで、発明が生まれる時期をいずれもローンチ前に前倒しすることが有効です。

シード期のPMF(Product Market Fit)の前は製品の方向性が変わり、ピボットする可能性が低くないため、顧客にいかなる価値を提供するのかという問いに向き合い、そのために核となる解決手段を競合が採り得る代替手段を含めて多様なバリエーションとともに特許出願することが適切です。たとえば、顧客への提供開始前にシステムアーキテクチャに関する1件と最重要機能に関する1件の合計2件、顧客からのフィードバックを受けて明らかになった特徴について1件というように、事業の性質に応じて特許化の効果が高い発明を決めていきます。

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